自然資本
水資源保全
水資源保全の取り組み
水資源は、気候変動課題や生物多様性の保全とも関連する自然資本の保全上の重要項目と認識し、事業活動における水使用量の削減、水源の保全、水リスクの管理と対処に努めてまいります。ZOZOグループにおいて主に水を利用している用途は、データセンターでの冷却水等と事業所での生活用水に大別されます。そのうち事業所については、職場生活に必要な量のみを消費しております。
※ビジネスモデルとして、財務影響に与えるインパクトは小さいと考えております
水リスクの分析と対応、優先地域の特定
財務・非財務報告をおこなっている連結対象グループ会社の拠点15箇所※1の地域について、世界資源研究所(WRI)のWater Risk Atlas※2ツールを活用し、「全体リスク(Overall water risk)」「水ストレスリスク(Water stress risk)」「将来リスク(Future risk)」の項目を中心に定期的に確認しています。調査をおこなった15拠点のうち、約80%の12拠点を日本国内拠点が占め、売上規模では国内売上が99%以上を占めています。拠点における水ストレスリスクは下表の通りです。
※1: 2025年5月現在
※2: 世界資源研究所(WRI)のWater Risk Atlasツール(外部サイト)
全体リスク(Overall Water Risk)
国 | 拠点数(割合) | 全体リスク |
日本 | 12(80.0%) |
11拠点:Low-Medium 1拠点:Low |
アメリカ | 1(6.7%) | High |
中国 | 1(6.7%) | High |
ニュージーランド | 1(6.7%) | Low |
合計 | 15(100.0%) | - |
国内拠点の多くは「Low - Medium (10-20%)」と中程度であり、事業への影響は大きくないと判断していますが、複数の国内拠点が海岸部などの低地に立地し、気候変動に伴う集中豪雨や洪水、高潮等のリスクがあると認識しています。なお、High(リスク割合40%)以上の拠点として、海外2カ国における2拠点に該当がありました。これらのエリアには人口集中、渇水/干ばつリスクがあり、要配慮エリアであると考えています。
また、2050年における将来リスクも同時に確認をおこない、High(リスク割合40%)以上に該当するエリアが確認されました。これらのエリアにおいては中長期的な水没/洪水リスク、渇水/干魃リスク、水質的なリスクなどが懸念されることから節水に努め、事業の継続性を確保してまいります。
High(40-80%)以上の拠点の事業への影響度 |
当該拠点のグループ内売上シェア(FY2024) |
2カ国2拠点 |
0.1%以下 |
また、2050年における将来リスクも同時に確認を行い、High(リスク割合40%)以上に該当するエリアが確認されました。これらのエリアにおいては中長期的な水没/洪水リスク、渇水/干魃リスク、水質的なリスクなどが懸念されることから節水に努め事業の継続性を確保してまいります。
データセンターでの取り組み
ZOZOが利用しているデータセンターでは、水ストレスの懸念に対する理解を深めるために、世界資源研究所 (WRI) の Aqueduct 4.0 ツールを活用しています。近年、水使用のベースラインを正確に測定し、施設単位で毎年の進捗状況を監視する能力を強化しました。水使用効率 (WUE) を監視し、水使用量削減目標を設定することで施設全体の改善を図っています。水使用量の削減のため、使用する水よりも多くの水を自然環境に還元する「ウォーターポジティブ」を目指し、オンサイト燃料電池、家庭排水のリサイクルシステム、雨水回収などに積極的に取り組んでいます。
関連リンク
生物多様性
ZOZOグループでは、2023年1月、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す「ネットゼロ」を発表しました。CO2排出量の削減は気候変動を緩和させるだけでなく、生態系の保全にもつながり、生物多様性の損失を抑えます。また、当社では「生物多様性」をマテリアリティの一つとして捉え、FSC認証(※)段ボールや環境に配慮した梱包資材の採用、納品書兼領収書の電子化による紙の使用量の削減、商品を配送用段ボールに入れる際に使用する緩衝材をプラスチック素材から再生紙100%の素材に変更するなど企業活動において、森林破壊の抑制や、生物多様性/生態系の維持、強化、保全に努めています。今後も、関連する条約や法令を遵守し自然と共生する社会の実現を目指します。
※FSC認証:持続可能な森林活用・保全を目的として誕生した、「適切な森林管理」を認証する国際的な制度です。
環境に関する基本方針
配送時の梱包資材を環境に配慮した素材に変更
環境保全イベントへの協賛・参加
当社は、「一般社団法人オーシャン太郎」主催の環境保全イベント「渋谷と拾活」に2022年から毎年協賛・参加しております。本イベントではジョギングしながらごみを拾う「プロギング」を、ファッションの中⼼地である渋⾕に関わりの深いブランド様と共におこなっています。2024年11月23日(土・祝)に開催された「渋谷と拾活」には当社社員やファッション業界の関係者等60名が参加し、計52キロのゴミを回収しました。
これらの活動等で回収したペットボトルごみは、マテリアルリサイクルの仕組みを活用して新たなファッション素材へとリサイクルしています。当社は、生産支援プラットフォーム「Made by ZOZO」にて再生繊維等を使用した製品を2023年から製造・販売しています。