スタッフインタビュー

高橋 風斗

Kazato Takahashi / Corporate Identity Office
想像力で、
世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。

Interview

目指すのは「何でもできる」デザイナー

小さい頃の私は、裏面が真っ白のチラシを探して、それに落書きするのが好きな子どもでした。そんな私を見た両親が「絵を仕事にする道もあるよ」と教えてくれたのがきっかけで、中学生の頃には美大に進学することを決め、予備校にも通い始めました。

学生時代にスニーカーにはまったこともあり、美大ではプロダクトデザイン(工業製品)を中心に学びました。その奥深さに熱中していた一方で、プロダクトデザインといったひとつの専門性にとらわれることなく、様々なデザインの分野に携わりたい、と考えるようになりつつありました。プロダクトデザインやグラフィックデザインは、課題を解決するための手段の一つに過ぎない、ということを考えるようになったからです。

例えば「イスに長時間座ると腰が痛くなる」という課題があるとします。それを解決するためには、「誰でも座りやすいイス」というプロダクトを生み出すのではなく、実は「イスに座る正しい姿勢」を映像で啓蒙する方が、腰が痛くなるという課題を解決する近道かもしれません。このように、目の前にある課題やミッションに対し、最も効果的な手法で、世の中に発信することが出来るデザイナーを目指すようになりました。

そんな中就職活動では、その考えを軸に置きつつ幅広い案件に携われる会社を探していたところ、ZOZOに出会いました。そもそも私はZOZOTOWNのユーザーとして、ZOZOが生み出すデザインに魅了されていましたし、スニーカーをはじめファッションが好きな私にとってはぴったりの場所だと思いました。

そして何より、デザイナーが携わる分野が幅広いのはもちろん、それらのコンセプトの段階からデザイナーが加わるほどデザイナーを信頼している企業である、ということが私にとって一番の魅力に感じ、ZOZOの一員となることを決めました。

とことんこだわって、生み出す

現在は、CI(コーポレート・アイデンティティ)室 コーポレートデザイン部に所属しています。毎月オンラインでおこなう全社朝礼のスライド制作などの社内向けの案件から、会社ノベルティ、プレスリリースのメイン画像、はたまたZOZOTOWNで販売した自治体とのコラボポロシャツなど、社外に向けたものまで、幅広く携わっています。いわば、ZOZOという会社が、外からはもちろん社内から見ても「カッコいい」と思ってもらえるようなデザインを生み出し「ZOZOらしさ」をデザインで伝えるのが、私の役割です。

これまでに担当した案件で最も記憶に残っているのは、2022年新卒入社者にプレゼントした入社記念品の制作ですね。いつの間にか入社1年目のデザイナーが担当するのが恒例になりつつあるようで、同じチームの同期と私の2人で担当しました。

2022年の記念品は、一人ひとり異なるオブジェ(アート作品)を、51名全新社員分を手作りで制作しました。ZOZOの創業年数分の24色の層を重ねたオブジェで、そこに、各自が選んだロゴカラー(※1)を1色反映させ、温かみを大切にしたかったので、手作りにこだわりました。人自部(※2)からは「新入社員の心に残るもの」というミッションがあるのみで、何を渡すのかはデザイナー次第。信頼して任せてくれるのが、ZOZOの特徴です。

私達が入社時に貰ったのは「カップ&ソーサー」。部署の先輩が担当したものです。それを手に取ったときは、ZOZOならでは温かみや入社する高揚感などを感じ、とても嬉しかったのを覚えています。

だからこそ、コンセプトの段階から仕上げに至るまで、とことんこだわって制作しました。同期と議論を何度も重ね、コンセプトが決まると、3DソフトでCGに起こしてディテールを詰め、特注したシリコン型に自分たちの手で樹脂を流し込み、綺麗にやすりで整え…最後は自分たちがデザインしたパッケージに入れるところまで、手作業でおこないました。

会議室を3週間ほど貸し切り、ブルーシートを敷いてこもりっきりで作業しましたが、とても骨が折れる作業でしたね(笑)。ですが、ここまでの熱量と時間、そして費用をかけて制作させてもらえた経験は、自分にとって財産になりました。

新入社員が喜ぶ姿を見て、とても充実感に溢れましたし、次世代にZOZOらしさのバトンを受け継ぐことができた気がしました。

(※1)ZOZOでは入社時に、社員証と名刺のコーポレートロゴに使用する色を4色選択し、自分だけの組み合わせでロゴを制作しています。

(※2)ZOZOでは、「人事」のことを「人自」と表記します。これには「人事(ひとごと)」ではなく、スタッフ一人ひとりが他人の事も自分の事として考えるという意味が込められています。

定義やルールの無い「ZOZOらしさ」を生み出す

ZOZOでの自事(※1)は、ゼロからデザインを考えることがほとんどです。既に決められたコンセプトやアイデアに沿って外見や詳細だけを綺麗に整える…といった類の自事はほとんどありません。

もちろんそういったスキルも大切ですが、ZOZOではむしろ、様々なサービスや取り組みのコンセプトの段階からデザイナーが加わり意見を出す文化があります。社内にとってデザイナーが無くてはならない存在であり、論理的思考だけでなく、デザイン思考も重視する文化があることがZOZOの強みだと感じますし、ZOZOらしさが連綿と受け継がれている秘訣だと感じます。

とはいえ、私は入社してまだ2年目。特に1年目の頃は、定義やルールの無い「ZOZOらしさ」について悩んだこともありました。ZOZOらしいデザインに共通点はありますが、これといった正解はありませんし、ZOZOらしさのひとつに「ソウゾウのナナメウエ」と掲げている(※2)手前、予定調和や過去の焼き増しのデザインでは、目の肥えたスタッフたちを満足させることができません。

私が大切にしているのは、これまで受け継がれてきたZOZOらしさに、自分の専門性や得意分野、個性、好きなことといった、自分だからこそ持ち合わせている要素を掛け合わせる、ということです。入社後にOJT形式で案件を担当する中で、少しずつそういったことを理解していきましたし、それがZOZOらしいデザインを生み出すコツだと感じます。

担当案件を決めるときも、上司は一人ひとりの個性や得意分野を踏まえて、振り分けてくれます。例えば私の場合、表やグラフなどが入った資料など、正確性や見やすさが求められるデザインが得意ですし好きなので、そういった案件を任せられることが多いです。

ただそれだけではなく、逆に「かざとは映像制作の経験が少ないから、この案件通して映像編集のスキルを身に付けよう」といった感じで、自分のスキルを伸ばすために、あえて新しい分野の案件にアサインしてくれる場合もあります。自分の得意分野や専門性を踏まえ個性を磨きつつも、私のデザイナーとしての成長をしっかりと考えてくれるのが、ありがたいです。

担当案件や目的に応じて、グラフィックデザインはもちろん、動画編集、3Dプリンタなど、ありとあらゆる手法を使うことが出来るので、私が目指す「何でもできるデザイナー」を地で行っているような感覚ですね。

まだ入社して2年目ですが、あるデザインをつくっていた時にふと「あれ、学生時代は写真や図をこんな加工できなかったよな」と、自身の成長に気付かされる場面が増えてきた気がします。

(※1)ZOZOでは、仕事のことを「仕事(仕えること)」ではなく「自事(自然なこと)」であるという意味を込めて、「自事」と表記します。

(※2)ZOZOでは、ZOZOらしさとして「ソウゾウのナナメウエ」「日々進歩」「愛」を掲げています。

「想像力」で、世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。

私は、デザインを依頼してくれた人や、見た人、受け取った人が、デザインを通してどういった気持ちになってほしいか、ということを常に想像しながら、デザインを手掛けています。実際に自分が想像した通りの反応を相手がしてくれた時には、デザイナー冥利に尽きますね。

そのためには、先輩デザイナー達のように、自分の得意分野や個性を伸ばしつつ、幅広いジャンルのデザインを担えるデザイナーになりたいと常々考えています。先輩達は、常に自然体で働く、イケてるカッコいい人たちですね(笑)。常に自事に熱中して、どんなことでも常に楽しんでいますし、デザインのフィードバックをもらうといつも新たな視点や切り口アドバイスをくれて、とても刺激になります。上司や先輩というより「師匠」という感覚が近いかもしれませんね。

私の強みはプロダクトデザイン出身という点なので、その強みを伸ばしていきつつ、デザインの向こう側にいる相手を常に想像しながら、先輩達のように目の前の自事を楽しめる、そんなデザイナーになるのが夢です。ZOZOのデザイナーといえばかざと、と言われるようになれたら、嬉しいですね。

CI室 / 2021年新卒入社

高橋 風斗

2021年に新卒デザイナーとして入社。CI(コーポレート・アイデンティティ)室 コーポレートデザイン部に所属し、社内向けの案件から社外に向けたものまで、幅広い案件に携わる。趣味はスニーカー、特技はヒューマンビートボックス。

デザイナー(コーポレートデザイン)は現在採用募集中です