成長戦略
戦略の3本柱
当社グループは2021年4月に今後の戦略として、GMVだけに頼らない利益構造の多様化を目的とした「戦略の3本柱」を公表いたしました。
創業以来展開しているECビジネスに追加して、当社が独自に保有する顧客基盤、情報、ノウハウ、技術等の資産を最大限に活用することで収益機会の拡大を目指してまいります。
1.「買う」以外のトラフィックも増やす
～ファッションを「買う」ならZOZOから、ファッションの「コト」ならZOZOへ～
当社の計測技術を活用してユーザーの骨格やカラータイプを診断し、コーデモデルと紐づけてデータ化するなどし、ユーザーに似合うアイテム・色・サイズをパーソナライズいたします。また、当社が保有する商品情報や購買・閲覧といった行動情報等の膨大な情報資産を活用し、ユーザーごとに最適な商品情報やユーザーインターフェイス等のコンテンツを提供してまいります。
2.「生産支援」に踏み込む
～ファッション・アパレルの販売支援だけでなく、さらに上流からブランド様をサポート～
当社は、これまで、プライベートブランド「ZOZO」の展開をはじめ、「ZOZOSUIT」で得た体型データを活用し出店ブランドが企画・多サイズ展開をするマルチサイズアイテムの提供等、これまでにない様々な事業に挑戦してまいりました。
これらの事業を通じて培った需要分析、生産基盤に関するノウハウを活用し、当社から各ブランドに対して、商品の企画提案・生産支援を行い、企画・生産・在庫管理・販売のすべてに対して当社とブランド各社が協力し合う体制を構築してまいります。
3.「技術ライセンス販売」にトライ
当社は、当社が保有する計測技術及びそれらに係る知的財産権、ノウハウ、計測データ等を活用し、ファッション以外の分野も含め、技術ライセンス販売に挑戦いたします。
また、経営戦略の実現を見据え、当社グループが必要とするテクノロジーを深く理解し、これまでよりもさらに速いスピードでのイノベーション創出及び研究開発を行うための専門組織として、「株式会社ZOZO NEXT」を発足し、海外子会社と連携を強化しながらグローバルイノベーションの創出を目指してまいります。
加えて、保有する膨大なデータやテクノロジーの積極的な活用に取り組み、今後も学術界や産業界への積極的な技術貢献を行うとともに、より利便性の高いサイトの構築とサービスの向上を目指し、研究開発に努めてまいります。
中長期的な収益拡大方針
当社グループは2023年4月に中長期的な成長戦略を公表いたしました。
これまで成長を続けてきた「ZOZOTOWN」を中心としながら、収益機会の拡大を目指してまいります。
EC領域における収益拡大
1.更なる幅広い顧客層の取り込み
ZOZOTOWNは10代後半から40代前半までの消費者の皆様を中心にサービス・プロモーションを展開して参りました。今後は10代後半から50代までにターゲットを拡大し、さらなるアクティブ会員の増加を目指してまいります。
2.アクティブ会員一人あたりの購買頻度向上
2022年度に実施したZOZOTOWNのアクティブ会員に対するアンケートの回答結果から、ZOZOTOWNをご利用しているお客様はファッション・アパレルに関するお買い物のうち、５回に１回の割合でZOZOTOWNをご利用いただいております。今後もブランドラインアップの拡大や「niaulab by ZOZO」の取り組みを通じて「似合う」を解明し、そこで得たノウハウをZOZOTOWNに組み込むこと等により、更に魅力的なプラットフォームにすることで、お客様のファッション・アパレルに関するお買い物のうち、ZOZOTOWNにおける購入頻度の向上を目指してまいります。
3.ファッション・アパレル・コスメ以外の取扱いカテゴリー拡大
当社は、2023年３月現在、アパレルカテゴリー、並びにコスメカテゴリーを主な取扱商材としてサービスを展開しております。ご利用いただいているお客様のニーズを踏まえ、新しいカテゴリーの取扱いを検討してまいります。
EC領域以外における収益拡大
1.受注生産モデルの商品供給によるブランド様支援の拡大
2022年９月に開始した生産支援プラットフォーム「Made by ZOZO」は、ブランド様が在庫リスクを抱えることなく商品を販売できる点や幅広いカラー展開が出来る点などを評価頂いております。今後も、参加いただけるブランド様を増やしながら生産キャパシティ・生産効率を向上させることで、卸売りにおける利益の拡大を目指してまいります。
2.テクノロジー技術の収益化
当社が保有するZOZOSUIT・ZOZOMAT・ZOZOGLASSをはじめとする体型計測・肌の色の計測の技術・資産は業界を問わず多くの企業様から関心を持っていただいております。
2022年より米国でサービスを展開しているZOZOFITを中心に今後の拡大を目指してまいります。