スタッフインタビュー

田口 貴士

Takashi Taguchi / Corporate Identity Division
「楽しく生きる」で、
世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。

Interview

どんちゃん騒ぎの輪の中に加わりたかった

学生時代の私は、みんなに誇れるような、明確なキャリアビジョンなんて持っていませんでした。

自分の好きなことをやるために美術系の大学へ進学。なんとなく「デザインで楽しい一生を過ごしたい」とだけ考えていました。「お金持ちになりたい」とか、「大企業に入りたい」のように、大きな志のようなものは正直なかったですね。

家族には公務員が多かったので、反動もあってか、もっと自由に生きたいという想いが強くありました。もちろん公務員の方でも自由に楽しく生きている人は多いと思いますが、当時の私は、自分なりに普通じゃない道を探していたんだと思います。

人生の中で仕事に割く時間は長い。それなら楽しいほうがいい。とにかくそんな想いを持って就職活動に突入し、私は一気にZOZOに惹かれていきました。

当時の会社のブログを一番最初の記事から全部読み込んでみると、ZOZOのスタッフはとにかく楽しそうだったんですよね。まだ今ほどZOZOTOWNに出店するショップが多くはない時代。新しいショップがオープンするとスタッフがどんちゃん騒ぎのようなお祝いをしていて、その様子もブログにアップされていたんです。とにかく楽しそうで憧れました。こんな会社があるんだ、と。

私がエントリーした年は、一次面接の前に「電話面接」がありました。「面接なのに電話?」と不思議に思いましたが、きっと見た目の印象に左右されることなく、人としての「中身」を見たかったのかなと当時は考え、そういう面接のやり方1つとっても、「ZOZOって面白くていい会社なんだな」と思いました。

ちなみに当時は今のようにデザイナー採用がなかったので、入社後にデザインに携われない可能性もあったのですが、「それでもいいや」と思えるくらい、ZOZOでの仕事に魅力を感じていました。

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あらゆる手段で「ZOZOらしさ」を伝え、人の感情を動かす

幸運にも希望が通り、デザイン部門に配属された私は、ZOZOTOWNのWebサイトやアプリのUI・UXなど、ZOZOのデザインに関わるありとあらゆる仕事を経験しました。2019年頃からはコーポレートデザインを中心に担当しています。

ZOZOにおけるコーポレートデザインとは「社内の文化や社風をつくり、社内外へ浸透させる」仕事を指します。会社としての「らしさ」や「人格」を表現し、社内外の多くの人たちに共感してもらうことが私たちのミッションなんです。

そのために社内グッズやノベルティ、コーポレートサイトなど、デザインが発生する制作物全般を担当しています。また、社内のイベントや制度をつくる際には企画段階から入り、アウトプットまで一貫して携わります。「ZOZOらしさ」にみんなが共感できるようにするためには、イベントや制度が大きな意味を持っているからです。

コーポレートデザインって、とても幅広い概念なんですよね。

ゼロから何かを考えることもデザイン。言葉やイラスト、写真、動画、さらにはイベントや制度まで、あらゆる手段を用いて人の感情を動かしていく、とても取り組みがいのある仕事だと思っています。

しかし、楽しいだけではありません。コーポレートデザインの難しさに直面することも多々あります。

ZOZOは社員数が1,700名を超える規模となりました。大きな組織には、その分だけいろいろな考え方やバックボーンを持つ人がいます。何かを発信し、みんなに共感してもらうのは至難の業です。

加えて、ZOZOのように「カッコよさ」にこだわり、ユニークな側面もある会社では、デザインに求められるクオリティーが生半可ではありません。みんなおしゃれに敏感ですし、カッコいいもの、かわいいものへの目が肥えている。私たちはいつも「ダサいものはつくれない」というプレッシャーを感じています。

地道で大変なことも多い日常。面白くできるかどうかは自分次第

ここ最近の、印象に残った仕事を紹介させてください。

2024年12月にZOZOTOWNは20周年を迎えました。私が所属するチームでは「何かスタッフに向けてサプライズをしたいね」という企画が持ち上がり、スペシャルムービーと記念Tシャツをつくることになりました。

Tシャツは、ZOZOTOWNがオープンした日のサイトのビジュアルを復刻したデザインに決定。さらに「当時のオフィスで漂っていたお香も復刻して入れちゃおう!」とか、「せっかくムービーをつくるなら昔のオフィスに戻って撮りたい!」など、それぞれにこだわりを持ち、熱意を込めて制作しました。

この仕事を通して改めて感じたのは、ZOZOスタッフの「こだわる力」と「楽しむ力」です。業務である以上、つらいことや面白くないことは当たり前にあります。それでも、この2つの力を持って取り組むことができれば仕事の成果はどんどん高まりますし、携わる自分自身も楽しめるんです。

「お香を入れたい!」というメンバーのアイデアも、誰かから指示されたわけではなく、目の前の仕事をもっと楽しみ、もっと良くしようと思ったからこそ生まれたものです。地道で大変なことのほうが多い日常を面白くできるかどうかは自分次第。メンバーには、このマインドを大切にしてほしいと伝えています。

ZOZOには、誰かが「やりたい!」と提案したアイデアを実現できるよう、みんなで寄ってたかって考える文化があります。シンプルに「好きだから」という動機で始まったものが、みんなの知恵を入れていくうちに、より尖ったアイデアとして花開くこともあります。

だから、最初から一人で完璧なアウトプットを出そうとしなくていいんです。やりたいと思うことがあれば、まず口に出してみればいい。そこから仕事はどんどん面白くなっていくはずです。

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「楽しく生きる」で、世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。

新卒入社から13年。2018年からブロック長、2023年からはディレクターの立場となりましたが、相変わらず、キャリアというものを強く意識はしていません。

始まりが「楽しい一生を過ごしたい」だったので、キャリアアップが必ずしも正解ではないと考えていました。昇進しなければ幸せになれないわけではありませんから。それよりも、目の前の仕事をどう楽しみ、どう良くしていけるかだけを考えてきたつもりです。

これから入社する人も、かつての私のように、絶対入りたいという気持ちが強ければ、勢いだけでZOZOに飛び込んできてもいいと思います。

あとは、ガチガチに自分のキャリアを考えることも大切ですが、目の前のことを楽しみ、柔軟に変わっていける人のほうが強いような気もします。そもそも、5年後や10年後の世の中なんて誰にもわからないじゃないですか。

私自身はこれからも「楽しく生きる」で、世界中をカッコよく、世界中に笑顔を届けていきたいと思っています。

これは決して「ラクをする」という意味ではありません。「仕事も全力で楽しむ」という姿勢で目の前のことに取り組んでいけば、みんなのパフォーマンスが上がり、カッコいい人が増え、その結果、世の中にもっともっと笑顔が広がっていくはずだと考えているんです。

※本記事は、2025年3月26日の公開日時点に基づいた内容です。

CI本部 / 2012年新卒入社

田口 貴士

2012年に新卒6期生として入社し、ZOZOTOWNのUI・UXデザインやコーポレートデザイン、マネジメント業務などを経験。現在はコーポレートデザイン部のディレクターとして、社内施策やイベントの企画・運営・デザインを手がける。趣味は麻雀、クラフトビール、大相撲観戦。

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